たまには仕事も

 僕だってたまには仕事もする。
 今、開発中の商品の大詰めを迎えている。多分迎えているはずだ。部隊内の士気は今ひとつで、まとまりもなく、危機感もない。が、この半期決算までにある程度の形になったものを完成させないと、ひょっとしたらこの部隊は解散になってしまうかもしれない。

 ここで言うある程度の形というのは、臨床試験が出来る程度のものということである。今、2点ほど大規模に金型修正をしているものがあるが、多分これらの大改修により、形にはなってくるのではないかと考えている。あくまでも最低限の状態で、かろうじて臨床試験が行えるものになると思う。ただ、商品化となると、まだいくつかの問題を抱えている。

 その中の一つとして溶接痕である。
 
 黒色にコーティングされたSUSのプレス部品にレーザ溶接を行うと上図のようにクレーターが出来てしまう。当然のことなのだ。レーザで肉をぶっ飛ばすからね。これの対処法は溶接後にコーティングを行うとか、溶接位置を変更するとかの手段は幾つか考えられるのだが、臓物が入っているため溶接後にコーティングは不可能である。また、溶接位置も、臓物&治具の都合上これまた不可能である。
 となると、溶接終了後に何らかの後処理を行ってクレーターを消してやらなければならない。凹みに関してはデザイナーも含め、仕方がないだろうという見解に違いはないのだが、シルバーの斑点がところどころにあるのはどうしてもいただけない。さて、これを消す何か良い方法は無いだろうか。
 写真では4ポイントの塊になっているが、実際は1列に10mm間隔で20点ほど痕が付いている。レーザマーカーでリボン状に印刷するという手もあるが、もっと簡単に安く上げる方法は無いものだろうか。。。